ADHDと鬱
意を決して入った大学の相談室。
白を基調とした明るい部屋。
優しげなオルゴール音楽も流れていて荒んだ心を暖かく迎えてくれる環境、といった第一印象だった。
優しそうな専属のカウンセラーを紹介され、悩んでいることから家族構成等まで色々と質問された。
秘密厳守のポリシーがあるとはいえどもやはりそう簡単に人を信じて自分を曝け出すこともできず、初めてのカウンセリングでは家族のことに関しては当たり障りのないことしか言えなかった。
それでもカウンセラーは何かを察したのか、「それは大変でしたね」と悲しそうな表情で私を見つめた。果たして本当に察していたのか否かは謎だが。
一通り話し終えると、日を改めて"テスト"をしたいと言われまた後日ここを訪れる予約をした。
約束の日にまた相談室を訪れると2冊の冊子がテーブルの上に置かれていた。カウンセラーの言う"テスト"であった。
記憶は曖昧だが小一時間程度であっただろうか、テストに回答を記してその日は帰宅した。
そしてそのまた数日後、結果が出たとのことでまた相談室を訪れるとカウンセラーにいつもの個別相談室に案内された。
テストの結果、発達障害と鬱の疑いがあるとのことだった。
そのままカウンセラーの付き添いで医務室へ行き、先生に軽く問診を受け某病院の精神科への紹介状を書いてもらい、その場で予約をとりその足で病院を訪ねることに。
精神科でも問診を受け、そこでも改めてテスト等検査があるとのことだったが時間がかかるらしく数日後に予約を入れた。
本来であれば診断後の処方であるが、問診して発達障害である疑いが濃厚であるのと私が辛そうだ、とのことでその日に取り急ぎ次回診察時までの分のお薬を出してもらうことになった。
(↑初めて処方された時の。たまたま写真を撮っておいたものがここで出でくるとは。)
その後検査の結果やはりADHD、そして二次障害として鬱を併発していることが知らされた。
最初にその疑いがあると言われた時はまさか自分が、と不安に思っていたがらずっと長いこと悩んでいたこともあってか、結果そうだったと告げられて少しほっとした部分も正直なところあった。
この頃からほんの少し、少しずつ、自分を受け入れられるようになっていった。